■■ BUCK-TICK”聖地”藤岡巡礼ツアー ■■

2004年8月…。BUCK-TICKの故郷、群馬県藤岡市に、ファン暦約10年目にして初めて訪れました。その時のレポートを一挙公開♪


藤岡は櫻井敦司、今井寿、星野英彦氏の生まれ育った町であり、メンバー5人のうち4人が通っていた「県立藤岡高等学校」のあるところ。
まさに聖地です!!エルサレムです!!
さて、そんな聖地巡礼のため、私は友人2名と共に高崎駅へ。
前日はユータ氏のライブが高崎であったため、今日は巡礼者が多いことでしょう(笑)
群馬藤岡駅は高崎から3駅ですが、そこに行くためには「八高線」という電車に乗らなければなりません。
これがまた曲者でして(笑)、時刻表を見て愕然。次の電車は一時間半後でした!
適当に時間をつぶし、いざ八高線ホームへ!って、すっげー遠い!!うっかり乗り遅れるところだった(涙)
八高線は2両編成の可愛い電車。トイレ完備。
さて、3駅進むと「群馬藤岡」駅へ。
BUCK-TICKの故郷、群馬藤岡駅
ホームに降り立った瞬間から、言い知れぬ緊張感が私を襲う!!
こ、ここで彼らは育ったのだ。ここからBUCK−TICKは生まれたのだ。
それ以前に、こんなことしていいんだろうか?という考えが私の脳内をよぎりました。
漠然と「一度は行ってみたいなぁ」と思っていた藤岡ですが、いざこうなってくると訪問自体に疑問(−−;)。みんなやっていることだから…というのは理由になるのだろうか?
親族の方々はあくまで一般人なのだし、私はアーティストとしてのB−Tを愛しているのであって、私生活に興味があるわけではないのに…。
しかし、ここまで来たら後には引けません!!
いざ、ギタリスト今井寿さんのご実家へ……!!!

………で、今井さんの実家ってどこ?(爆)

途方に暮れました。
駅前には地図がない。いや、何も無い。人も居ない。ウチの田舎みたいだ。いや、ウチの田舎には電車なんて無いから、駅があるだけマシだ。
よく考えたら駅員さんに聞けば一発だったのですが、そこまで頭も廻らず…
私は突然、前に友達から聞いた「駅を出てまっすぐ行けばすぐにタバコ屋さんがあったよ」という言葉を思い出し、とりあえずまっすぐ歩くことに。
1,2分歩いたころ、ありました!!今井商店!!!うわぁぁぁぁ!!!!
ここが聖地「今井商店」だ!!
そもそもBUCK−TICKというバンドがどういういきさつで結成されることになったのかについては、このサイトの「爆竹結成秘話」にて紹介済みですが、ここで今一度ご存知の無い方に説明します。

藤岡市に在住の生徒はともかく、他の町から通ってくる生徒は八高線を使っていました。
しかし、既に触れたようにこの線は一時間〜一時間半に一本の割合でしか電車が無く、一本逃せば遅刻だし、早いと時間が余るし…という、とても中途半端なシロモノ(笑)。
そこで、藤岡高校の生徒たちは今井さんのご実家である駅前のタバコ屋さん「今井商店」で時間をつぶすのが日課となっていたのであります。
昨日ライブをやったベースのユータ氏は電車通学だったため、今井さんよりも一学年下であるにも関わらず、常連のうちの一人でした。
そうこうするうちに、藤岡に住んでいる同級生の櫻井敦司さん…あっちゃんでいいか…までもが今井家に通うようになり、ユータが親友のヒデを連れてきたりするうちに、BUCK−TICKは結成されたのであります。大雑把な説明ですが。
つまり、「今井商店」とはBUCK−TICKが生まれた場所そのもの。
ファンにとってはメッカ中のメッカ。
真っ青な看板に、でっかく書かれたお店の名前。
早速見つけてしまった我々は激しく動揺。
「ちょっと!!本当に今井商店だよ!どうしよう!!」
ファンで無い方々には想像しにくいかもしれませんが、我々にとって「今井商店」とは神話の世界に匹敵するもの。
「ほ、本当にあったんだ…」と、思わず呟いてしまいました。そりゃあるだろ(^^;
このお店はファンの子たちが一度は訪れる場所としてあまりにも有名。
でもっ、でもっ、お店と言えどもメンバーのご実家であることに違いないため、入るまでには相当な勇気が必要でした。実際、私たち3人のうちの一人は「どうしても入れない!」と言って外で待っていましたから。
「ごめんください…」と言いながら引き戸を開けると、店内はお菓子や雑貨が並んだ棚で埋め尽くされ、人の気配はありません。
もう一度声をかけると、店の奥で座っていた今井さんのおば様と思しき女性の姿が目に入りました。
「あの…お店の中を見学させていただいてよろしいですか?」
「どうぞ」
店内をグルっと見回すと、そこにはBUCK−TICKメンバー全員の顔アップと全身立ち姿、それぞれ1枚ずつが額縁に入れられて飾ってありました。
1996年のツアー時に楽屋で撮ったもののようです。
ファンの子が描いた絵や、作ってもらった人形もあります。
あぁ…ここがBUCK−TICKの原点なんだ。そう思うと、胸がいっぱいに…。
今日が初めての藤岡訪問だとおば様に告げると、どうやって廻れば良いのかを親切に教えてくださいました。
結論としては、タクシーで廻るのが一番良いとのこと。
すぐ側にあるタクシー会社に行って「B−T関係を廻ってくれ」と言えば全て通じるそうです…。
タバコを吸わない私はタバコの売り上げには貢献できず、キシリトールガムを購入。
友人はガムとアイスを購入。
そうして今井商店を後にすると、おば様に教わったとおりタクシー会社に行って運転手の方に声をかけました。
私「あのー………」
運ちゃん「ん?BUCK−TICK?はい。乗った乗った〜」
あのー…だけで通じたよ(泣笑)。なんて親切な町。
運ちゃん「で、どう廻る?」
私たち「どう……と言っても……(汗)ええと…お任せします」
運ちゃん「じゃ、まず櫻井あっちゃんの家行くか〜」
ええっ!?まずそこかい!!
ここに来て怖気づいてきた私たちをよそに、車はどんどん櫻井家へと進んでいきます。
運ちゃん「今日は多いね〜。さっきも一組乗せていったよ。ライブがあったの?」
私「はい……昨日、高崎で…」
なんて会話をしつつ、車は狭い道に入っていく。もうすぐあっちゃんのご実家が…!ひぃぃぃ!なんて普通の道!(当たり前)
運ちゃん「はい、着いたよ」
めっちゃ普通の民家。可愛い家だ…。
通過するだけかと思ったら、タクシーは玄関先のロータリーの中まで入っていきました!!行きすぎだぁぁぁ!!
運ちゃん「さ、降りて写真とってきたら?」
絶 対 無 理 !!!!!!!!!
運ちゃん「なに遠慮してるの〜。降りてくればいいじゃない」
そりゃ遠慮するって!!!!!!
しかし、ここで我々の目を捕らえて離さなかったものがありました。
車庫の前で鎖に繋がれているお犬様。
すげぇ可愛い……。犬が得意ではない私ですら、胸がキュンとする可愛さです。
私「……犬……犬を触るだけ……なら…」
友人「YUMIさん降りるの?マジ?」
私「…犬触るだけだし!!」
そう叫ぶと、私は一生分の勇気を使い果たすつもりでタクシーから降りました(涙)
他の二人(超犬好き)も降りて、玄関には目もくれず犬に一直線!
うわぁぁぁ、きゃーわいーぃvすごい人懐っこい!
あーーーーヨシヨシヨシヨシ。
うわーい、ふふふ舐めるなよ、くすぐったぁーいv
あははは。おなか見せちゃってる!もう降参か。おっ、お前女の子なんだね。
あっちゃんはここに帰ってくると、まずお前の頭をこうやって撫で撫でするのかい?
いいなぁ。うらやましいぜこんちきしょーv
なぁんて、半分やけくそ&現実逃避しつつ犬と戯れて……
(諸事情により、中略)
…とにかく、櫻井家を後にしました。
申し訳なさすぎて、我に返って凹みまくり。何やってんだろう私…。

そうこうしている間に、次は「県立藤岡高等学校」へ。
櫻井敦司、今井寿、星野英彦、樋口豊の4名と、あの氷室京介氏も通った学び舎。
来年からは共学化し、校舎も移転してしまうそうです。
これで見納めなのね。
ここは本当に普通の高校なので、尻込みせずに降りることが出来ました。
とりあえずは校門前で記念撮影★
あっちゃんがタバコ吸っている所が見つかっちゃった校門前(笑)
ん〜〜…ここに、20ウン年前はメンバーが通っていたんだなぁ。
みんな、その頃は高校生だったんだなぁ。
ユータは不良だったのに生徒会副会長やってて、ヒデはアイドルみたいな髪型してて(あっちゃん談)、今井ちゃんはテクノカットで、あっちゃんは校門前でタバコ吸ってるのが先生に見つかって……坊主…にされたとか(ヒデ談)…あ、いや…ゴホッゴホッ!
もうね、こういう所に来てしまうと普段は萌え萌え言ってる自分を忘れて、普通のファンに立ち返ってノスタルジックに浸りました。
来年はもう無いんだ…。そう思うと、一抹の寂しさが込み上げてきます。
自分の母校でもないのに(失笑)
その次は、比較的近くにあるヒデの実家へGO。
普通は通過するだけなのでしょうが、私たちはあえて止まってもらいました(笑)
ヒデの実家は緊張しなかったなぁ。「ま、ヒデだし〜」みたいな(笑)、彼ってそういう位置づけなのです。ヒデのこと大好きなのに…(;´д`)
もともとは魚屋さんでしたが、今は店を閉めてしまっていて、旧店舗の部分はシャッターが下りていました。近くには魚屋さん時代の看板が放置されています。
牛乳を入れるポストみたいなものに表札(紙製)が貼ってあって、そこには「英彦」の文字もありました。これだけで浮かれまくる私たち。
さて、最後においしいオチが待っていました。
運ちゃん「ホラ、ここがヒデさんの通っていた幼稚園だよ」
と、幼稚園の前を通過。その名も「サムエル幼稚園」(!)
これには3人とも大爆笑!!
凹みかけていた心境がここで一気に上昇(笑)
こうして車は再び藤岡駅に着き、タクシーでのB−Tツアーは終了しました。
あれだけ廻ってもらって、全部で3000円程度。一人1000円。安い!!
運転手さん、お世話になりました。おかげさまで実りあるツアーでした。
東京の運転手さんよりずっと感じも良いし、親切だし、藤岡ってなんていい町だ!
BUCK−TICKは素晴らしい土地で育ったのですね。
最初は戸惑いもありましたが、結果的には彼らの魅力をもっと知ることのできた旅でした。
藤岡市の皆様、大変お世話になりました。ありがとうございました。

私とは逆方向の電車だった他の2人は、すぐに来た電車に乗って行ってしまいました。
お疲れ様〜。ばいばーい。
……さて、高崎方面の次の八高線は……?

……ぎゃーっ!一時間後?!!(死亡)

終わり


★★番外編★★

さて、あと一時間何をすればいいのだろう? このあたりは時間をつぶすところなんて………って、そうだ。
もういちど今井商店に行こう(笑)
そう思い、再びタバコ屋さんに向けてテクテク歩く。
ユータ達が八高線の時間まで今井さんの家で遊んでいた理由が、ここに来て痛いほど わかりました。
溜まり場になって当然です。
2度目はさほど尻込みもせず店内へ。
相変わらずおば様がテレビを観ながら店番していました。
なんか、ここってのんびりしていていいなぁ…。
時間の流れが緩やかっていうか、OL仕事で疲れきった体が居るだけで癒される…。
おば様は私のことを覚えていたらしく、「お友達はどうしたの?」と聞いてきまし た。
「帰る方向が逆だったので、駅でさよならしました」と言い、
電車が来るまで時間があったので、また来てしまったということを告げました。
すると椅子を勧められ、恐縮しながら座るとお茶まで頂いてしまいました!! ひぃぃ!なんて図々しいんだ、自分!!

しばらくすると、なんと今井さんのお父様が登場…(; ̄エ ̄;)

驚きのあまり、お茶を噴出しそうになる。
しかも、電車が来るまでのお話し相手になってくださいました…(ひぃぃぃ!!)
すごく気さくで優しいお父様(TдT)
アァ・・・なんか気を使わせてしまって申し訳ございませんでした!!

そんなこんなで、何度もお礼を言ってお暇してきました。
手ぶらで来るんじゃなくて、お土産でも持ってくるんだった!!ああぁぁぁ
てか、もっと商品買うんだった!!後悔後悔…うううう


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